竹田内科医院の日々の診療で、患者さんとのやりとりや関わりの中で、思ったこと、感じたこと、お伝えしたいことを記しています。
多少、長いです。
病気については、簡単に説明していますが、医学的情報や治療法の詳細は 割愛していますので、ご了承ください。
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病気かな!?と思ったら ~はじめに~
竹田内科医院を受診される患者さんの症状は様々です。
呼吸器症状・アレルギー症状の方が多いのですが、生活習慣病・循環器疾患・消化器疾患などを含む内科全般の様々な症状の方が受診されます。
長くいらしている患者さんの中には、初診時は内科疾患での受診でしたが、以降は「手に腫れ物ができた」「子どもの視力が悪いみたい」など『かかりつけ医』として様々なご相談にいらっしゃる方もいらっしゃいます。
いずれの病気も、症状を自覚し受診が必要と判断したならば、いつ頃から・どのような症状で・どのくらいの時間/回数だったかを具体的に記録しておくことが大切です。
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たとえば「風邪かな?それともインフルエンザかな!?」という場合には・・・
具体的に(昨日の夕方5時頃に悪寒がした。8時頃に発熱 38.0℃。深夜12時も 38.0℃。明け方4時頃から咳き込みがひどくなった。今朝6時は 39.0℃に上昇。この頃から吐き気がして、吐こうと思うけど吐けない×3回。食欲なし) などのメモを作ることをおすすめします。
健康診断で「生活習慣病の疑い=要受診」といわれた場合にも・・・
保存している健診結果をできれば3~5年分と、生活暦(何歳時に病気/けがで手術を受けた。何歳から何々の病気で服薬した。何歳頃に喫煙・飲酒暦・運動暦、等々)や体調で気になっていたことなどのメモをお持ちになることは、当院の受診時だけでなく、いずれの医療機関を受診する場合にも役立ちます。
急性症状 風邪? 腹痛? 感染症?
発熱、頭痛、咳・くしゃみ、鼻水・鼻づまり、のどの痛み、嘔吐や下痢、倦怠感などの症状が現れると、みなさんは「風邪?それとも、インフルエンザ?」と思われることでしょう。「寝る時に寒かったからかな・・」「隣の席の人が一昨日から咳をしてたからかな・・」とか、原因を思い浮かべることでしょう。
腹痛、嘔吐、下痢などの消化器系の急性症状が現れた時も、「夕食で食べた何かが悪かったのかな・・」「昼間、食べ過ぎたかな・・」などなどと考えると思います。
このような異常を感じる時は、体力や免疫力が落ちている身体に、何かの悪い原因が影響して、症状となって現れています。そのため、原因を調べ、対症方法を講じます。
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当院では、診察し、必要な場合はレントゲン検査や血液検査で炎症や感染の状態を確認して、診断し治療を行います。もし、その症状が感染による発症ならば、細菌性かウイルス性か他の感染原因かを特定することは、患者さん自身が正しい治療を受けるためにとても大切です。更には、周囲の方たちへの感染予防にも役立ちます。
急性症状 救急車をよんでいいの?
急に意識を失って、呼びかけに応じない時は、すぐに救急車を呼びましょう。
一緒にいる人が、突然・・・・
呼びかけに応じて、話そうとしているが、言葉が出てこない。ろれつがまわらない。ふらふらして、手足に力が入らず、立ち上がれない・座れない・椅子やベッドからおちる。
持っていた物を落とす・握れない。失禁・嘔吐をしている。血を吐いた。よだれをたらす等々の症状の時。
自分自身が、突然・・・・
胸がしめつけられるように痛い。動悸がはげしい。脈が乱れている・すごく速い。突然、頭がものすごく痛くなり、もうろうとしている。物がダブって見える。目が見えない。
大量の血を吐いた。吐いたものがつまった。大量の血便がでた。気が遠くなっていく。全身や手足に力が入らない。話そうと思うが、話せない。
このような時も緊急事態です。まずは、救急車の出動をお願いしましょう。
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意識消失、応答できない、脱力。はげしい胸痛、不整脈、動悸、頻脈。はげしい頭痛、ふらつき、めまい、見え方の異常、発語できない。失禁・下血、吐血・嘔吐。
このような異常を感じたら、すぐに救急車の出動を要請しましょう。
循環器障害、脳や心臓で重大な病気が起こっている時の症状です。具体的な病気としては、脳出血・くも膜下出血・脳梗塞・脳血栓など。心筋梗塞・狭心症・心不全・心房細動などがあげられます。呼吸器官(肺や気管支)・消化器官(喉から胃や腸)での大量出血でも起こる症状です。
このような症状がおこった時は一刻も早い治療が必要です。
速やかに治療を開始することで、重篤な症状になることを回避することができます。回復も早くなり、後遺症を軽減できる可能性が高くなります。
でも、一人暮らしだから、誰も救急車を呼んでくれない・・・という時は、ご自宅のある自治体や消防署にご相談ください。
緊急通報システムや見守りサービスなど、自治体によってサービス内容は異なりますが、地域のみなさまが安心してくらせるように、行政は様々な努力をしていますので、是非、相談してみることをおすすめします。
地域の方々や『かかりつけ医』に相談することも良い方法の一つです。
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呼吸器科・アレルギー科
長引く咳
2週間以上、咳が続いている場合は受診をおすすめします。
当院を受診される患者さんの多くは、『長引く咳』でお困りの方が多く、「この数週間、咳がひどく。咳が出だすと止まらない。」「昼間、仕事等で話しをしなければいけないのに、咳が出て困っている。」「コホコホと咳が不規則に続き、止めようと思うと、よけいに咳が出る。」「この数年、風邪が長引き、少し治ったと思っていても、また風邪を繰り返して、いつも咳をしている気がする。」「寝込むほどではないけど、咳が続いて、体調が悪い。」などなど、『長引く咳』の症状は同じですが、自覚症状は様々です。
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『長引く咳』の症状をおこす病気は、アレルギー疾患では、アレルギー性鼻炎(花粉症)・アレルギー性咳嗽、喘息・気管支喘息など。慢性疾患では、喘息・気管支喘息・咳喘息・胸痛喘息・心臓喘息、感染後咳漱、副鼻腔気管支症候群、慢性気管支炎、アトピー咳嗽、COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症、間質性肺炎や、肺がん、じん肺(アスベスト肺を含む)などの呼吸器疾患があげられます。
心不全が咳を引き起こすこともありますし、胃食道逆流症(GERD)でも咳が出ます。
診察は、患者さんやご家族の病暦、喫煙・飲酒・食事・運動などの生活習慣や生活環境などを詳しくお聞きし(問診)、聴診します。バイタル・チェック(血圧・脈拍・酸素量などを測定し、必要な時には身長・体重も測ります)も行います。
鑑別診断には肺機能検査、レントゲン検査、CT検査が有効です。
喘息
喘息というと、「ヒュー、ヒュー」「ゼェー、ゼェー」と喘鳴がし、「ゴホ、ゴホ」と咳をしている病気をイメージされるでしょうか?
それとも、小児喘息のように、子どもの病気と思われるでしょうか?
2000年~2010年の10年間で、喘息の患者さんの数は2倍になりました。そのうち成人になって発症する人は60%~80%といわれています。40歳代~60歳代での発症が増加し、特に、近年では30歳代~40歳代の女性の発症が急増しています。
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成人後に喘息を発症した患者さんの特徴は、短期間で重症化しやすいといわれています。
その原因は、元々、COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症などの病気があったが、本人には病気の自覚が乏しく、受診せず、未治療のまま、花粉症や肺炎など何らかの原因で咳漱症状(はげしい咳や、咳き込みが続く状態)が出現し、喘息へ進行するためといわれています。
もう一つの特徴は、小児喘息の患者さんの多くはアレルギー性ですが、成人後発症ではアレルギー性と非アレルギー性の両方が混在していることです。
米国で小児喘息患者を追跡調査し、1990年代にまとめられた研究によると、小児喘息患者の多くは思春期にほぼ症状が消失しますが、成人して40歳代~60歳代頃に約30~40%の元小児喘息患者が喘息を発症しているという報告があります。
現代では、その発症率が増加していると推測されています。成人の喘息には、気管支喘息・咳喘息・胸痛喘息・心臓喘息があります。
小児喘息だった患者さんの大半はアレルギー性で、成長に伴い、思春期頃に症状が消失することが多いけれど、成人後に喘息の発症率が高いようです。
成人の喘息の場合は、COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症などの副症状を伴い、重症化し易いといわれています。
しかし、早期に治療を開始することで、進行を遅らせることができ、症状を抑えることができます。
私は呼吸器科医になって、もうすぐ30年です。
以前に比べて、最近の喘息患者さんが「ヒュー、ヒュー」「ゼェー、ゼェー」いう喘鳴を自覚することは減っているようです。診察時に、患者さんを聴診しても、微かに音が聞こえる程度です。しかし、詳しく診てみると気管支喘息である場合が多いようです。
また、「症状は咳だけ」「咳は出ずに胸や背中のあたりが痛いだけ」などの咳喘息・胸痛喘息が増えている印象があります。
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みなさんが喘息と思われている病気は、医学的には気管支喘息です。
「ヒュー、ヒュー」「ゼェー、ゼェー」いう喘鳴や「ゴホ、ゴホ」とひどい咳は、喘息の特徴です。肺気腫や気管支拡張症の合併症のこともあります。
前述したとおり、この10年間で喘息の患者さんの数は2倍に増えています。この喘息はほぼ気管支喘息です。
私が日々の診療で感じていることですが、10~20年前に比べて、ここ数年の気管支喘息の患者さんの症状は、いくぶん軽くなっている印象があります。また、20年くらい前に咳喘息・胸痛喘息の概念はありましたが、実際の診療では、ごくたまに診るくらいでした。しかし、気管支喘息の患者さん同様に、咳喘息・胸痛喘息の患者さんも増えている印象です。長引く咳や咳だけの症状の患者さんの場合も、以前の喘息患者さんの咳と比べて、咳そのものが軽くなっている印象があります。
「体調は何ともないのに咳だけが続く」「話始めると咳が出る」「咳が出だすと止まらない」「(コホコホといつも咳をしているので)また風邪をひいたの?とよく言われる」けれど、受診をしなければと思うほどには、患者さんにとって症状がひどく感じられていないようです。
それで、受診が遅れ、一気に病状が悪化して慌てて受診し治療するものの、症状が長引く患者さんが増えています。
胸痛症状の患者さんも増えました。咳を伴う場合と、咳がほとんど出ない場合があります。患者さんによって痛みの感じ方は違い、「胸が痛い」「背中が痛い」「胸骨が痛い」「(胸や背中の)骨と骨の間がつっぱる」「気管支が痛い」「胸のあたりに打ち身とは違う痛みがある」「息をする度に同じ(胸や背中)ところが痛い」など様々です。
もちろん循環器疾患や消化器疾患との鑑別診断を行います。
咳のみの症状の患者さんと同様に、これらの症状が喘息とは思わずに、鎮痛剤や総合感冒薬の服用や湿布剤を貼付して、様子をみていたけれど、痛みがひどくなって受診したという患者さんが多く見受けられます。私見ですが、近年の喘息患者数の増加は、大気汚染を含む生活環境の悪化や、社会状況の急激な変化や好転しない経済状況(2013秋 アベノミクスで活況を取り戻しつつあるようですが)などの様々なストレス等の影響が考えられます。
同時に、喘息発症年齢が若年化したことで、肺気腫や気管支拡張症の合併症状を伴わない軽症の喘息患者さんが増えているという印象があります。
いずれの症状も、診察、肺機能検査、レントゲン検査、CT検査の結果で、総合的に診断し治療します。
治療を継続することで、症状の改善がはかられます。大変コントロールが良い時は症状が消失することがありますが、症状が消えてからの治療が重要になります。
女性の喘息・妊婦の喘息
前述のとおり、成人後発症の喘息患者数は増えており、特に30歳代~40歳代の女性の喘息発症者数の増加は顕著です。
近年、妊娠は喘息を引き起こす原因の一つであるという研究結果がでています。ここ数年、初産年齢の平均は20歳代後半です。30歳代の出産は増加傾向にあり、40歳代の出産も珍しくありません。現代の女性の体格や体力は飛躍的に向上していますが、出産が母体に与える影響は変わりません。
妊娠して胎児が成長するに伴い、母体では胎児によって他の臓器が押しやられます。妊娠中期を過ぎる頃からは、横隔膜が押し上げられ、肺の広がる領域が減ります。そのため、健康な女性でも息苦しくなり、「ふぅ~っ」と息をしたり、大きく肩を上下させながら呼吸している様子を目にしたことがあると思います。
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小児喘息だった方や、風邪をひきやすい・気管支が弱い・肺炎になったことがある・花粉症などアレルギー疾患がある方などが、妊娠を希望する時は、産婦人科とともに呼吸器科を受診されることをおすすめします。
妊娠後は、肺機能検査や、レントゲン・CT検査はできません。
最近は妊娠中でも安心して使える治療薬がたくさん開発され、承認を受け、治療効果がとても高くなっています。しかし、正しい診断ができなければ、薬剤投与を含む治療ができ難くなります。
もし、妊娠中に喘息を発症したならば、妊婦さんである患者さんが苦しいだけでなく、母体である妊婦さんが咳き込みを繰り返したり、息苦しさが続くと、母胎内の赤ちゃんも息苦しくなり、酸欠状態になります。赤ちゃんにとって酸欠状態を何度も繰り返すダメージは、薬害よりも、さらに深刻で良くない結果につながります。
これから妊娠し、母になろうと思った時は、呼吸器科を受診して正しい診断を受け、きちんと治療をしながら、安全な妊娠期間を過ごしましょう。
また、出産後は体力が低下しホルモンバランスが変わることで、様々な病気を患うことがあります。喘息を発症する危険性も高まりますので、注意が必要です。
最後に、余談ですが・・・女児を妊娠した女性は、男児を妊娠した女性よりも、喘息の発症率が有意に高いという調査結果がでています。
COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症、間質性肺炎
前述の喘息・気管支喘息・咳喘息・胸痛喘息・心臓喘息と同様に、近年、注目され増加傾向にある呼吸器疾患です。
COPD慢性閉塞性肺疾患は1990年代に注目され、2000年頃からWHO(世界保健機関)が対策を本格化させました。現時点で、2020年頃に世界中の死亡原因の第3位に増加するであろうとWHOは予測しています。COPD慢性閉塞性肺疾患の原因は、喫煙などの生活習慣と大気汚染を含む生活環境の悪化が挙げられています。そのため『たばこ病』ともいわれています。
ここ数年、報道などで話題になっている『PM2.5』も刺激の一つになるであろうと推測されていますが、現時点では調査・研究中です。
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COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症の方は、「咳が続く」「特に何の労作もしていないのに、なんとなく息苦しい・・」「以前は普通に登れていた階段が、途中で休まないと登れない。」「ただ歩いているだけなのに息が上がる。」などの症状を自覚されて受診されることが多いようです。
間質性肺炎は、肺の組織や細胞が硬くなり、肺の大切な機能である酸素と二酸化炭素の交換(呼吸)がしづらくなり、とても息苦しくなる病気です。
「息切れがひどい」「息苦しい」「呼吸がしづらい」という症状は、COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症と間質性肺炎は似ていますが、症状の表れ方や順番、病気の発症の仕組みが異なります。
きちんと鑑別診断を受け、正しい治療を続けることで、病気の進行を遅らせることができます。COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症、間質性肺炎の患者さんに病気の説明をする時に、私はよく『古くなったエアコン』のイメージを用います。
エアコンが古くなったなと感じる時は、初めはこの頃なんとなく冷えなくなったなぁ・・・機械そのものが古いからかな・機能が衰えたかな・ガスが抜けたかな・フィルターの汚れがひどいのかなと思い、お手入れや掃除をしてみますが、あまり改善しません。最近では、エコではない・・・などなど、そろそろ取替え時かな!?と思われることでしょう。しかし、人間の肺は古くなったからと取り替えることはできません。COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症、間質性肺炎は、老化に伴って、肺や肺胞、肺の血管などの組織や細胞が、硬くなったり・収縮が悪くなったり・ゆるんだり、ところどころで働かなくなったり・つまったり、息を吸い込む力や吐き出す力が衰えることなどでおこります。さらに、喫煙などの生活習慣と大気汚染を含む生活環境の悪化が病気の進行を加速させます。
COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症、間質性肺炎も、他の呼吸器疾患と同様に、肺機能検査・レントゲン検査・CT検査で正しく病状を把握し、生活改善とともに早期に治療を開始することで、病気の進行を遅らせることができ、快適な生活を取り戻すことができます。
肺がん
WHO(世界保健機関)下で、化学物質などの発がん性を評価しているIARC(国際がん研究機関)は、中国などで深刻化している大気汚染が肺がんなどの発がん性を有すると、2013年11月中旬に初めて認定し、最も危険が高いグループに分類しました。日本への飛来が確認され、問題となっているPM2.5(微小粒子状物質)を含む粒子状物質も、アスベスト・喫煙・コールタールなどと同等の危険性を有するとしました。
初期の肺がんで、症状を自覚して受診される方はとてもまれです。
「健康診断で肺に影があると指摘され、精密検査が必要と診断された。」という方が多く、「身近な人が肺がんを患い、自分も似た症状があり、気になった。」という方もいらっしゃいます。
みなさん「あまり自覚症状はないのですが・・」と言いながら、「咳が多い気がする。」「ここのところ、よく咳がでる。」「風邪をひきやすい」とおっしゃいます。もしも、肺がんが気になった時は早めの受診をおすすめします。
近年では、様々な治療方法や薬剤が開発され、劇的に治療効果が上がり、患者さんの予後も格段に良くなっています。肺がんは、早期発見・早期治療することで、今では恐ろしい病気ではなくなっています。しかし、正しく恐れることも大切です。定期的な肺がん検診をおすすめします。
在宅酸素療法
在宅酸素療法の適応となる疾患は、呼吸器疾患が主ですが、循環器疾患でも適応となることがあります。
正しく診断を受け、治療することで、生活改善がはかれます。
SAS 睡眠時無呼吸症候群
熟睡感が乏しい、昼間に眠気を催す、睡眠中に無呼吸状態がある、いびきがとても大きく・いびき自体が不規則で苦しそうであることが、この病気の特徴です。
治療には、機械を使って睡眠中の無呼吸を改善します。
原則として、SAS睡眠時無呼吸症候群の治療だけの場合、お薬はつかいません。
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内科・循環器科・消化器科
生活習慣病
高血圧症、脂質代謝異常(以前は、高脂質血症・高コレステロール血症)、高尿酸血症、糖尿病を、四大生活習慣病といいます。
COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫も、呼吸器の生活習慣病です。
なぜ、生活習慣病の治療をしないといけないのでしょうか?
たとえば、糖尿病。
糖尿病の状態で、長い間、未治療で放っておいた人は、糖尿病でない人やきちんと糖尿病の治療を続けている人に比べて、認知症になる人が多く・各種がんの発症率も高いという調査・研究の結果がでています。
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一般に、生活習慣病の症状を、患者さん自身が自覚されることはあまりありません。
「健康診断でひっかかって・・・」と、健康診断の結果を持参して、受診される方がほとんどです。患者さんは、総務担当者やご家族にうるさく言われて、受診されています。
患者さんのお気持ちとしては「何ともないのに、周りにうるさく言われるから、仕方ないから来た。」というところでしょうか。はっきり、そうおっしゃる患者さんもいます。
では、何故?症状もなく、何ともないのに、生活習慣病の治療をしないといけないのでしょうか?テレビや新聞・雑誌などの健康番組・記事で、ドロドロ血やドロドロ血の中のかたまり、硬くなってボロボロの血管や、血管の内壁にびっしりとこびりつきがあり、血管が細くなっていて、そこに血のかたまりがつまって・・・・よく目にしているのではないでしょうか?
このような状態が、高血圧症、脂質代謝異常(以前は、高脂質血症・高コレステロール血症)、高尿酸血症、糖尿病の患者さんの体内でおこっている症状です。症状は患者さん一人一人で異なりますので、正しく症状を把握するために、適切な検査を受けることがとても大切です。
人間の身体は、色々な臓器が複雑に働き、関わりあい、呼吸・循環・消化・吸収・代謝・排泄・運動・休息・睡眠など、生きていくために必要な働きや活動を、起きている時も寝ている時も、常におこなっています。臓器はお互いに働きかけたり、関わりあっているので、どこか一箇所が病気になると、その関係する臓器も一緒に壊れやすくなります。
反対に、どこかの臓器に病気がみつかって、治療が必要になっても、場合によっては手術で一部や全部を取り出しても、他の臓器が補いあって、元通りにとはいきませんが、日常生活を取り戻せることがあります。こんな時、「人間の身体は本当に良くできているなぁ!」と、長い間、内科医をやっていて思うことがあります。
糖尿病を放っておくと、認知症になりやすく、各種がんを発症する危険性が高いという事実があります。しかし、健康診断で「糖尿病の疑い、受診してください。」と何年間も言われながら、治療していない患者さんはたくさんいます。糖尿病を放っておくと、認知症やがん以外にも、全身に動脈硬化がおこりやすくなり、後に、脳出血・脳梗塞・脳血栓、狭心症・心筋梗塞・心不全などの、循環器障害・血管障害をひきおこす原因となります。
高血圧症・脂質代謝異常・高尿酸血症も、糖尿病と同様、動脈硬化の原因となり、他のもっと重い病気の原因となりますので、治療が必要です。
診察では、患者さんの喫煙・飲酒・食事・運動などの生活習慣や生活環境や病暦、必要な場合にはご家族のことも含めて、詳しくお聞き(問診)することが最も重用です。聴診やバイタル・チェック(血圧・脈拍・酸素量の測定、身長・体重・腹囲の計測)をし、採血や検尿の生化学検査と、心電図、レントゲンなどの検査も行います。診察での、問診、聴診、バイタルチェック、各種検査の結果を、総合的に診断して治療を行います。
生活習慣病の治療は、生活習慣の改善と服薬が中心になります。いきなり、過激な食事制限を行ったり、激しい運動を始めては、身体への負担が大きく、とても危険です。
患者さん本人が受診をせず、似たような症状の方のお薬をもらってのむというのは、もっとも危険な行為です。絶対にしてはいけません。
循環器疾患・消化器疾患
ここまでこのホームページを見てくださると、「竹田内科医院は呼吸器専門なのだな、他の病気(心臓/胃・腸/頭痛などなど)は診てくれないのだな。」と思われるかもしれません。
竹田内科医院は、《ごあいさつ》の項目に記したように、地域のみなさまに親しまれ、信頼していただける町医者、気軽に相談できる『かかりつけ医』をめざしています。
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呼吸器専門に診療を行ってきましたが、生活習慣病の項目で記したように、人間の身体は、複雑に色々な臓器が働きあい、関わりあっているため、「専門外だから診ることができない」と言い訳はできません。
これまでの医師人生の中で、呼吸器科医としてだけでなく、一般内科医として診療にあたることもありましたし、小さなお子さんを診ることもありました。
患者さんが「胸が痛い」と受診され、よくよく診てみると、循環器/消化器にも症状があり、実は呼吸器症状は副症状であって、循環器疾患や消化器疾患が主病であったということもよくあります。
長引く咳の項目に記した、心不全や胃食道逆流症(GERD)がよく知られています。
福岡市は、医療機関が多く、専門性の高い施設が多数あります。
必要な時には、高度専門医療機関と連携しながら、診療にあたります。
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心療内科
かかりつけの患者さんのサポート
呼吸器疾患、生活習慣病、その他の慢性疾患の治療でかかりつけの患者さんや、竹田内科医院で各種がんなどを発見し、他の医療機関で高度専門医療を受けている患者さんなどの心理的サポートを行っています。
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喘息を含む呼吸器疾患、特に、COPD慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、気管支拡張症、間質性肺炎の治療は飛躍的に進歩し、症状の悪化を遅らせることができるようになりました。
肺がんも早期発見・早期治療を行うことで、治療を続けながら、ご家庭での日常生活を続けることができるようになりました。
ある程度の期間(患者さんによって個人差がありますが)は、治療を続けることで、症状が軽快した状態が続き、お困りだった症状が気にならなくなります。しかし、病気が完全に治ったわけではありません。治療によって、症状が消失したり、軽快しているにとどまります。
呼吸器疾患で慢性的に「息苦しさ」「呼吸のしづらさ」を感じていると、気がめいってくることがあります。呼吸不全の状態が続くと、気力とともに体力が衰えることもあります。
循環器や消化器の慢性疾患の治療でも、患者さんは受診の度に、食事や行動の制限、体重管理が必要、運動をしてください、などなどと医療者に言われます。
患者さんの病気が良くなるように、と思って、医療者は言っているのですが・・・
患者さんにしてみれば、「どうして私ばかりが・・・」「なんで、こんなことに・・」と、やるせない気持ちになったり、不満がつのったりします。
「また発作がおきたらどうしよう」「あっ、痛い。再発かしら・・・」という不安や恐怖が、心から離れなくなる患者さんもいます。そのため、何もする気がおきなくなったり、出かけることが億劫になったり、人と関わることがわずらわしくなったりして、抑うつ的な気分になることがあります。患者さんがそのような状態になった時、ご家族や友人・知人と同じ仲間として、竹田内科医院は専門的な立場から寄り添います。
必要な時には、他の医療機関や行政機関と連携して診療し、寄り添います。
初期の認知症
「よく物忘れをする」「やる気がおきない」「何もする気がしない」「人に会いたくない」「出かけるのが億劫だ」「着替えが面倒」「入浴・洗面・歯みがきをさぼっている」「身だしなみはどうでもいい」など、思い当たることがあって、認知症かしら・・・と思っている方。
ご家族や友人・知人で、認知症が心配な方は、早めの受診をおすすめします。
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『かかりつけ医』として、長く同じ患者さんを診ていると、時々、あらっ!?と思うことがあります。
診察時に、お話してくれる内容が少しずれていたり、身だしなみが急に変わったり、声にはりがなく、何となく元気がなくて、ぶっきらぼうな受け答えだったり、何だかいつもの様子と違うなぁ・・と、思うことがあります。
そんな時はスタッフも同じように感じていて、どうしたのかなぁ・・と、心配になります。
後日、「この前は、実は~」と、悩みや心配事があったと、打ち明け話をしてくれたり、「前日まで、旅行に出かけていて、くたびれていた。」と、笑い話になることもあります。
時には「僕も、そうだよ。」と、「お互いに年をとったねぇ。」と患者さんになぐさめられることもあります。
かかりつけの患者さんの中には、ご自分で症状が気になって、受診時に相談され、治療開始した方もいます。その結果、意欲を取り戻し、ほぼ元の生活を送っています。
認知症の場合も、早期に治療を開始した患者さんの方が、予後が良いようです。
*うつ・不安障害・パニック障害などの心や気分の不調の症状の方は
専門の精神科・心療内科の受診をおすすめします。
~おわりに~
《気になる症状》の中では、受診された患者さんが病気の症状をどのようにお話されるかと、同時に、『早期発見・早期治療』の必要性と大切さを繰り返しました。
それは、日々の診療で
「ここまで酷くなるなんて、さぞかしキツかっただろうに・・・」「ここまで放っておいたの!?」「もっと早く受診すれば良かったのに・・・」「なんで、治療を中断したの?」
と、残念だったり、悔しく思ったり、空しくなることもあります。
でも、患者さんとの会話で、
「そのうち治ると思っていた」「なんともないと思っていた」「病院に行くほどではないと思っていた」「病気と思ってなかった」
などなどと聞きます。
患者さんには患者さんの思いがあるのだなぁと思うに至りました。
それで、こんなに沢山の症状をあげました。
もしも、何か気になる症状があって、このホームページを見られたならば、私どもでなくて構いません。まずは、『かかりつけ医』にご相談ください。
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