関係者各位
インフルエンザワクチン予防接種について
拝啓
秋晴れの良いお天気が続いています。みなさま、ご清祥のことと、お喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
今年も残り2ヶ月になり、インフルエンザの話題が出始めています。東南アジアでは、鳥インフルエンザの人への感染が確認されており、今年の流行については様々な情報が錯綜している状態です。
インフルエンザの予防は、
1.人ごみを避ける。外出時にはマスクなどで予防する。
2.外出から戻ったら、手をよく洗い、うがいをする。
3.規則正しい生活を心がけ、暴飲暴食や夜更かしを避ける。
ことが基本です。インフルエンザワクチンの接種は、予防策の一つです。
さて、「インフルエンザの予防接種は何故するの?」という質問をよくいただきます。まず、インフルエンザワクチン予防接種をしていれば、インフルエンザに罹患しないのではなく、罹患しても重症化しにくいといわれています。特に、乳幼児や高齢者は免疫機能が低いために予防接種が勧められています。同様に、乳幼児のいる家族や、看病や介護をされている方による間接感染の予防の目的もあります。さらに、年末年始には人々の移動が広範囲にわたり、しばしば混雑します。そのため、インフルエンザが発生しやすくなり、一度、発生すれば感染が拡大します。一方、受験生の皆さんはいよいよ追い込みの時期です。これからの季節は気力体力ともに消耗しやすいため、感染すれば重症化しやすい傾向があります。インフルエンザは指定感染症のため、感染した場合は登校停止や受験停止の措置がとられます。また、もしも、類似症状を発症した時には鑑別診断が早くつく利点があります。しかし、ワクチン接種による抗体生成には3~4週間の期間が必要です。そのため、予防接種を希望される場合は、早目にかかりつけ医にご相談されることをお薦めします。
昨年は、鳥インフルエンザ発生の影響で、政府が11月中旬に各自治体にインフルエンザワクチン備蓄の指示を出したため、市中にワクチンが出回らない事態となりました。当院では事前にご予約いただいていた方には予防接種できましたが、予約外の方はお断りしました。今年も同様の事態が想定されますので、ご注意ください。
尚、当院ではインフルエンザワクチンの特性を鑑み、平日の体調の良い時の接種をお薦めしています。また、接種前後日の運動をお控えいただき、飲酒はお避けください。卵・鶏肉のアレルギーのある方は接種できません。
平成18年11月1日